タイ進出企業は要注意。日本料理店さんには読んで欲しい。

タイのビジネス

2016年12月1日、ワチラロンコン皇太子がタイ・チャクリ王朝の第10代国王に即位しました。戴冠式は約1年後におこなれる予定だそうですが、タイが新しい時代に突入しました。ここ数年、タイの政情不安によるテロやデモが頻繁におきていましたが、これから安定することを願うばかりです。
さて、本日はタイが新しい時代に入ったということもあり、今後のタイにおける日本企業(飲食店)が進出する上で、注意して欲しい点を書こうかと思います。ここ最近でも、多くの日本企業がタイから撤退を決めています。できたら、頑張って欲しいと思う反面、入口で間違ってしまっている部分が多いような気もしています。これからタイ進出を考えている日本企業の参考になればと思います。

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タイ撤退の日本企業

以前のブログで書きました。
幸楽苑がタイで失敗した理由を考えてみた。
バンコクの日本うどんチェーン店が撤退。理由を考えてみた
この辺は、ニュースにもあげてもらえるほど話題性のある企業になりますが、この他にも多くの日本企業が撤退をしております。先月の訪タイでも、伺った時に知り合いの日本人オーナーが高級和食店の店舗閉鎖を決めてました。

また、目に留まった範囲でもスリウォンのとんこつラーメン店が約6ヶ月で閉店したり、ラチャダーの大型ラーメン店が約4ヶ月で閉店など、撤退する時はオープン間もなくとうケースが多いです。そして、空いた後には次から次へと新しい日本の飲食店企業が入っています。そして、同じような失敗を繰り返しています。

日本企業(飲食店)のタイからの撤退理由

これらの企業(飲食店)の撤退理由は採算が合わないということが一番だと思いますが、日本では躍進をしていた企業がタイで売上げが上がらない理由は大きく分けて二つになるかと思います。

1.マーケティングができていない
なぜ?そこにお店を出すの?という地域や建物に店舗を出します。幸楽苑さんの一号店はゲートウェイに出しましたが、ゲートウィエ建設中に現地知合いから話を聞いた時は、「ものすごいものができるよ!」と言ってたほど現地では注目されてました。
しかし、オープンしてみるとテナントは半分以上入ってなく、出店店舗はかなり高い価格設定をしてました。そして、二号店も同じような結果になり、ゲートウェイとは違い店舗は入っていましたが集客のできていないショッピングモールでした。これでは、成功するはずがありません。

2.ターゲットが曖昧
二つ目として、日本企業(飲食店)がターゲットにしている層が明確でないことがあげられます。在留日本人なのか?現地タイ人なのか?また、それらの富裕層なのか?一般層なのか?
タイ在留日本人は在留届を出している人が約4万人、その倍以上の10万人近くはタイにいると言われています。この層を狙っている企業が多い。しかし、ここをターゲットにする場合は、日本だと地方都市に店舗を出すようなものです。それもとても狭い世界にある都市。東京や大阪に出すのとは訳が違います。

また、タイ人ターゲットにした場合の価格設定が高すぎる。タイで1ヶ月くらい住めば分かると思いますが、生活費はとても安くすみます。一食100円前後で食べれるところに500円以上の価格設定をすれば、どうなるかは一目瞭然。ましてや、飽きっぽいタイ人の性格を考えると、十分に戦略を練る必要があります。

コンサルに騙されないで

きっと、タイ進出を考えている方は、それなりに情報網があると思いますが、それぞれの利害があり純粋な情報が入ってないのではないかと思われます。あまりよく分からない土地だからこそ、自らが進んでマーケティングをしなければなりません。そこで判断をして失敗しても、それはそれで納得いくのではないでしょうか?情報源と一緒にマーケティングをしたり、その情報だけで判断すると失敗する可能性は高いと思います。

これからタイ進出を考えている企業には以下のこと注意して欲しいです。

「タイで日本飲食店は成功する可能性は高いですよ!」というコンサルや情報源は信じてはダメ。

バンコクでは、ここ3.4年で明らかに日本食が急激に増えて、お店を出せば集客ができるというのは無くなりました。日本で例えると、大手店舗や現地個店が凌ぎ合っている地方都市に挑むようなものです。日本の飲食店はそれなりの覚悟を持ってタイ進出を考えなければなら時期に突入しています。ただし、飲食店以外ではまだまだマーケットは残されていると思いますけどね。

私も2年前位までは、まだまだ日本飲食店がいけると思ってましたが、大手進出と共に流れが急激に変わったと感じています。
今のタイは、名のある大手さえ撤退をし、それなりの戦略を立てなければ戦えないマーケットであること。ここを、しっかりと把握した上で進出をして欲しい。そこで成功したら、その先にはASEANマーケット広がっています。

〜thaiuniおっさんのつぶやき〜
タイの場合、もう一つ大きな課題があったりする。「タイ人を雇う」こと。日本のマネージメントが全く通じないタイ人の労務管理は大変だと聞きます。

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