タイで交通違反罰金が安くなります。タイ国王首都圏警察がイグ・ノーベル賞した内容

タイの法律

タイ警察が昨年に引き続き、市民へのお年玉として1000バーツ以下の交通違反の罰金を100バーツに値下げするというニュースがありました。
今回の罰金を割り引きは2015年12月21日~2016年1月15日までの期間で実施されるそうです。この件に対しては「交通事故を増やしたいのか」との市民の意見もあるそうですが、タイ警察の言い分としては「期間限定であり、厳しく取り締まるので違反が増えることはない」とのこと。あまりにも面白いニュースだったので、読んだ瞬間に笑ってしまった。

タイのパトカー 画像:wiki

前にもタイの交通違反罰金について書きましたが、多分、対象となる交通違反はいかになるかと思います。
・ヘルメット装着違反200ー500バーツ
・無免許運転1000バーツ
・駐車違反300-1000バーツ
・騒音車両500-1000バーツ
・信号無視300-1000バーツ
・Uターン禁止200-500バーツ
・道路進路指示違反400-1000バーツ
など軽い違反?になるのかな。飲酒運転とかは6000バーツの罰金なので、今回の罰金減額の対象ではないようです。
これにはタイ警察の汚職対策も含まれており、100バーツの賄賂を受け取らなかった警察官には1万バーツの報奨金を出すということもうたっているそうです。タイでは警察に賄賂を渡して罰金などを免れるのは日常茶飯事であり、タイ人なら20~50バーツで許してもらうこともあるようです。ちなみに、私たち外国人は最低でもその5倍以上は要求されるようで、1000バーツでも納得してくれないこともあるそうです。

でも、これって冷静に考えると危ないと思うんですよね。交通違反に重い軽いとかの判断って良くないかと。だって、駐車違反や信号無視、進路表示違反が連鎖をして大きな交通事故につながることになるし、罰金を重くするのなら分かるのですが、軽くすることによって違反が減るとは思えない。お年玉として期間限定で罰金を減額する意味がわかりません。というのが普通の人の意見かと思います。つまりは、賄賂などを撲滅することが主になっているのでしょう。こちらとしては、連鎖事故による交通事故の被害に合わないようにする努力しかできないですね。くれぐれも、年末年始で交通事故にはご注意くださいませ。

さて、ニュースには、この交通違反罰金減額が「イグ・ノーベル賞」の経済学賞に選ばれたということも併せてありました。

イグ・ノーベル賞とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である。1991年に創設された。ノーベル賞の創設者ノーベル (Nobel /noʊˈbɛl/) に、否定を表す接頭辞的にIgを加え、英語の形容詞 ignoble /ɪɡˈnoʊbəl/「恥ずべき、不名誉な、不誠実な」にかけた造語である。wikiより

確かに笑わせてもらいました。
1991年に創設されたってことは、イグ・ノーベル賞は今年で25回目になります。25年間のうち、日本人が受賞したのは20回で、ほぼ毎年受賞していました。
日本人が最初に受賞したのが1992年の医学賞「足の匂いの原因となる化学物質の特定という研究」。
2015年に受賞したのは、医学賞「キスでアレルギー患者のアレルギー反応が減弱することを示した研究」。
どれも笑えます。その中で私が最も笑ったのが1999年に受賞した、化学賞「夫のパンツに吹きかけたことで浮気を発見できるスプレー「Sチェック」を開発した功績に対して」。
みなさん、浮気は見つかるのでご注意ください。笑

タイ国王首都圏警察が2015年に受賞した、経済学賞「賄賂の受取を拒否した警官に報酬を供与したこと」については、2016年にもノミネートされているので2年連続は確実との噂があります。この前の覚せい剤で賄賂を受け取らなかったニュースが薄れてしまう、タイ王国首都圏警察のお年玉企画。日本の警察の厳格さがあらためて分かるニュースでした。