ここ10年の最低賃金、タイと日本の推移を比較

タイの法律

タイのニュースをチェックしてたら「全国一律の最低賃金引き上げに民間部門が難色」とありました。昨年末、タイでは2018年から1日当たりの法定最低賃金を最大で5%引き上げることが賃金三者委員会(労働者、雇用者、政府の代表)で意見が一致しました。しかし、今年に入り調整をする段階で中小企業や農業関連ビジネスではスグに対応が厳しいと難色を示したそうです。
※2019年12月追記

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タイと日本の最低賃金の推移

本日は、ニュースにもあったタイの最低賃金についてまとめてみようかと。同時に、日本の最低賃金の推移と比較してみようと思います。タイの政情によって、めっちゃ上がっている年とかあるんですよね。

2017年、タイの最低賃金は県により差があり日給300~310バーツ(1050円~1085円)。一番安いのは中央部のシンブリ県などの300バーツ、北部のチェンマイ県は308バーツ(1050円)、バンコクとかは一番高い310バーツ(1085円)になります。
※1バーツ3.5円換算

2017年、日本の最低賃金は時給738~958円、日給換算(8時間労働)にすると5904~7664円。一番安いのは岩手県などの5904円(時給738円)、大阪府の7272円(時給909円)、東京が一番高い7664円(時給958円)になります。

タイ・バンコクと東京の最低賃金

タイと日本のそれぞれの首都(バンコクと東京)の最低賃金を比較してみると。

 バンコク東京
最低賃金1085円(310B)7664円
最低賃金※2018年1137.5円(325B)7880円
最低賃金※2019年1137.5円(325B)8104円

約6.7倍の差があります。

物価等で一概には測れませんが、日本の給料でタイへ行くということは、6.7倍の収入があるということになります。仮に月給30万円の場合、最低賃金の差をかけてみると、201万円の給料で生活とするということに。やはり、駐在の方は羨ましいですわ。

タイでは、2019年は最低賃金の改定はなく、2020年1月から5~6バーツの値上げの閣議承認を通す予定です。

タイ(バンコク・チェンマイ)の最低賃金の推移

では、タイの最低賃金の推移を調べてみたところ。

ここ10年のタイ最低賃金の推移

バンコクチェンマイ
2008194B(679円)159B(556円)
2009203B(710円)168B(588円)
2010206B(721円)171B(598円)
2011215B(752円)180B(630円)
2012300B(1050円)251B(878円)
2013300B(1050円)300B(1050円)
2014300B(1050円)300B(1050円)
2015300B(1050円)300B(1050円)
2016300B(1050円)300B(1050円)
2017310B(1085円)308B(1078円)
2018325B(1137.5円)320B(1127円)

参照:PERSONALCONSULTANT

※2008年は1月時点の最低賃金
※2009年は1月時点の最低賃金(2008年6月に改訂されてます)
※2012年は4月改訂の最低賃金
※()は1バーツ3.5円換算、小数点以下は切り捨て
※2018年は4月1日改定の最低賃金

2008年バンコクの最低賃金は194バーツに対して10年後の2017年は310バーツ、約1.59倍になります。注目すべきは2011年から2012年の急激な上昇で、この1年ちょっとで約1.39倍上がっています。その中でも大変だったのは地方じゃないかと、チェンマイは2011年から2013年の2年間で約1.6倍上がってますから。

この時、中小企業や農業関連ビジネスの方々は苦労したのが伺えます。労働者側は嬉しいでしょうが、企業が存続しないと給料ももらえませんからね。経営サイドからしてみたら、たった1年で何もせずに人件費が1.4倍に膨らむなんて、、想像しただけで恐ろしい。まぁ、最低賃金で雇っている企業ばかではありませんけど。

2019年12月、タイ政府と労使の代表からなる賃金委員会は、2020年1月から最低賃金を5~6バーツ引き上げることを決め、近く閣議の承認を求める。とありました。

この閣議の承認が通ると、バンコク331バーツ、チェンマイ325バーツの最低賃金となります。

日本(東京・大阪・沖縄)の最低賃金の推移

次に、日本の最低賃金の推移を調べてみたところ

ここ10年の日本最低賃金の推移

 東京大阪沖縄
20086128円(766円)5984円(748円)5016円(627円)
20096328円(791円)6096円(762円)5032円(629円)
20106568円(821円)6232円(779円)5136円(642円)
20116696円(837円)6288円(786円)5160円(645円)
20126800円(850円)6400円(800円)5224円(653円)
20136952円(869円)6552円(819円)5312円(664円)
20147104円(888円)6704円(838円)5416円(677円)
20157240円(905円)6864円(858円)5544円(693円)
20167440円(930円)7064円(883円)5712円(714円)
20177664円(958円)7272円(909円)5896円(737円)
20187880円(985円)7488円(936円)6096円(762円)
20198104円(1013円)7712円(964円)6320円(790円)

参照:厚生労働省

※日給は8時間換算
※()内は時給
※2018年以降を追記

2008円東京の最低賃金が日給換算で6128円に対して、10年後の2017年が7664円と約1.25倍。バンコクの1.59倍まではいかないにせよ、意外と上がっていると思いました。ただし、地方は少し厳しいようで沖縄県は10年間で1.17倍、大阪で1.21倍でした。

2017年は売り手市場だった求人。飲食店経営をしている友人からは、人で不足で厳しいという嘆きの声をよく耳にしました。これを見ても、過去の流れからも日本の人件費は高騰し続けるようなので、まだまだ最低賃金も上がることが予測されそうです。人を使わないビジネスの流れが、急速に加速しそうな予感。

タイと日本の賃金を比較して

タイと日本の最低賃金推移をみて、予想通りタイの方が上昇率が高かった。その分、物価も上がっているのでしょうから、以前からタイへ訪れている者は「いろいろ価格が上がったな」と感じることが多くなったと思います。

それに比べ、日本の物価は上がっているようには感じないので(あくまでも私には)、多くの方が楽になりつつあるのかもしれません。ただし、企業からしてみたら人材を確保するには難しくなっているようです。

東南アジアに活路はある

飲食店を複数店舗経営している方から聞いたこと。

「この業界で外国人を使うことは避けては通れない、いかに優秀な外国人を入れるかが大切だ」

いわゆる3Kといわれる業界で働こうとする日本人は少なくなっていて、今の日本の若者は綺麗で楽な方へ流れる傾向があるそうです。これは私が学生の頃からあった傾向ですが、更に強まってるそうです。

そこで、飲食業界を含めた3K業界は、人材不足を外国人に依存するのが必須になってきています。特に、東南アジアの学生さんに目を向けていると。中には、そのような人材を育成から係わりたいという方もいました。

もし、しっかりと働く外国人を雇うことができたら、「win win」の関係になる。タイに限っても、タイ人がタイで1日働くより日本で働いた方が約6.7倍の収入です。生活費などを考えても、日本で働く方が効率が良いに決まってます。もちろん、人材確保ができることにより日本企業も安定して商売をすることができます。

タイに限らず、東南アジア諸国の最低賃金は日本とは比較にならないくらい低い。上記の「win win」ここに注目することにより、まだまだ日本企業も伸びるんじゃないでしょうか。日本経済全体をみた法改正も必要かもしれませんね。

本気で勉強する方へ

~thaiuniおっさんのつぶやき~
真面目な日本人と同じくらい働くタイ人は10人に1人くらいかなと感じる。でも、そんなタイ人は自国で商売して成功してますけどね。