2016年8月6日に開通した、バンコクの都市鉄道新路線パープルラインが不調らしい。1日の利用数を7万人と想定していたが、実情は2万人程度で想定の1/3以下になっています。この低迷の理由としては、既存のブルーラインとの接続不備と、割高の料金だと言われています。
ただ、このパープルラインの車両は日本の車両になり、システムを含めバンコクに導入されるのは初めてになるもの。日本人としては、ちょっと応援したくなります。
そこで、パープルラインの走っている周辺について調べてみました。が、最初に言うときます。残念だが、やはり利用しないかもしれない。。
バンコクのパープルラインとは
バンコクのパープルラインとは、バンコク北西にあるノンタブリー県バンヤイとバンコク都の阪スーを結ぶ全長23キロ、バンパイ運河駅からタオプーン駅全19駅になります。車両はJR東日本の完全子会社である株式会社総合車両製作所が製作したものになり、車両を含め、信号・運行監視設備、変電設備、通信設備など鉄道システムの納入と軌道、駅設備などのメンテナンスは東芝、丸紅、JR東日本が担当しています。
まさに、バリバリの日本製。その前に開通していたブルーラインは、ドイツのシーメンス社になりますので、日本製車両には負けないで欲しいところ。
パープルラインの利用者が少ない原因
今回、利用者が想定の1/3以下になっている原因は二つあげられています。
一つ目の理由は「ブルーラインとの接続ができてないこと」
バーンスー駅からフワランポーン駅のブルーラインは、バンコクの中心部を走り利用者も多くいます。私も良く利用しますが、拠点にしているアソーク(スクンビット)周辺から、チャウトチャック市場にもシーロムにも一本で行けます。朝夕の通勤ラッシュ時は、電車を待つ人でホームに長蛇の列ができるほど。バンコク都心部を利用するには、とても便利な路線になります。このブルーラインとの接続が不便なのが問題になっています。
パープルラインのバンコクより終点駅のタオプーン駅と、ブルーラインの終点駅バンスー駅が約1キロ離れています。ノンタブリーから通学・通勤が便利になるようにと開通したパープルラインですが、終点まで行ってから1キロ歩いて乗り換える人は、よく歩くと言われている日本人でも避けたいところになるかと。
二つ目の理由は「料金が割高ということ」
今まで、通学・通勤にはバスを利用することが多いのですが、バス料金は約11~19バーツになります(※若干の違いあります)。それに比べ、パープルラインの料金は初乗り14バーツで1駅区間2バーツになります。全線利用した時の運賃は42バーツになります。
この運賃に関しては、2016年9月からプリペイド乗車券の1駅間2バーツを1バーツに値下げするそうです。これにより、全線利用した時の運賃は29バーツになりますので、少しは利用者が増えるだろうと思われます。一旦、鉄道を利用すると渋滞による遅れなども少なくなったり、エアコンが効いて快適であったりと利便性の良さが分かり、リピート利用者も増え始めると思います。
バンコクにBTSが開通当初も、真下にバスが走っていて利用人数が少なかったのですが、現在では多くのタイ人が利用している路線になっていますので。
パープルライン近くの観光
パープルラインは通勤や通学が増えないと、想定人数には達しないと思います。そんな状況ですが、私のようは観光客が少しだけでもお役に立てる部分がないか?ということで、パープルライン近郊の観光ができそうなところを調べてみました。
パープルライン近くで面白そうな観光は、
・クレット島
アユタヤ王朝のターイサ王時代、周辺を流れるチョオプラヤー川の一角を掘削工事した際に誕生した町でしたが、その後、川の流れによって次第に陸から離れて現在のような中州、川のなかの「島」の状態になりました。バーン・カノムタイをはじめとした島内の菓子店では伝統的なお菓子づくり、また焼き物センターではタイで初めてつくられた耐火煉瓦製の窯をそれぞれ見学することができます。
タイ国政府観光庁ページより抜粋
いろいろ楽しめそうですが、島ですので船でないと行けない。それと、最寄りの駅から遠い。わざわざパープルライン利用して行くより、BTSサパーンタクシンからチャーターボートを利用するか、一日観光ツアーのようものでクルージングを楽しみながらの方が良さそうです。残念。
・ワットサンカターン
二つのセクションに分かれているお寺みたいで、とても綺麗との口コミがあります。どうやら外国人は入場料がかかりそうですね。ただし、ここもパープルラインというより、チャオプラヤー川のボートを利用した方が良さそうです。
住所:Bang Pai Soi 15, Bang Phai, Nonthaburi 11000, Thailand
・ファンタジアラグーンウォーターパーク(Fantasia Lagoon Water Park)
ウォータースライダーなどがあって、子供が楽しめるプール。ショッピングモールの上にあるようです。写真で見る限りでは、大人は楽しめそうにないかも。子供連れの方に良いかもしれません。ただし、パープルライン利用後にタクシーかバス利用だと思います。
住所:Ngamwongwan Road | 6th Fl., The Mall Ngam Wong Wan, Nonthaburi 11000, Thailand
こちらの情報はトリップアドバイザーで調べました。詳しくはトリップアドバイザーをどうぞ♪
調べてましたが、私が興味ある場所は、駅から離れてたり船で渡る必要があったりと、電車を使う意味がなさそうなので、どうやら観光でパープルラインを使うことは少ないかも。
バンコクの雑踏から離れてみたいとか、隣の県をみてみようなんて思ったら、パープルラインを利用すると良いかもしれません。日本で言えば、東京に遊びに来てて、ちょっと隣の埼玉県を観てみようみたいな感覚かな。(あくまでも私の感想です)
これからのパープルライン
ここからは、私の予測になりますが、パープルラインは最低限の利用者は出てくるんじゃないかと思います。BTSの最初がそうだったように、利便性さえ分かれば利用する人が確実に増えてくると思います。ただし、それ以上の利用者を望むならば、ブルーラインとの接続を早めに進めなければ無理だと思います。
東京の鉄道しかり、地下鉄から東横線への接続が可能になったり、東武日光線と半蔵門線と田園都市線が乗り入れたりなど、利便性は必須だと思います。乗り換えするのに1キロ移動しなくちゃならない交通手段は利用しないはず。早急な整備が必要になると思います。
~thaiuniおっさんのつぶやき~
パープルライン周辺は一度も行ったことありません。ですので、興味はあるのですがわざわざ行くかは悩むとこ。だって、日本の場合だったら、東京に宿泊してたら、わざわざ埼玉に買い物や遊びにいかないでしょ。