「幸楽苑」がタイで再出発。mamaママの会社とFC契約

タイの会社

朝のニュースをチェックしていると、「幸楽苑ホールディングスは、タイの即席めん最大手タイ・プレジデント・フーズとフランチャイズ契約を結ぶと発表」とありました。今年4月のブログ「幸楽苑がタイで失敗した理由を考えてみた。」でタイ撤退を決めた幸楽苑でしたが、現地のインスタントラーメン最大手タイプレジデントフーズと提携して新たな道を模索し始めたと。
私としては、今回の提携は成功する道しか見えないと思ってしまいます。しかし、この提携によっていろんな所に余波がでるのではないかとも。私なりに今後の幸楽苑さんの行方と、それに伴うタイでの余波を考えてみました。

画像:http://www.gurum.biz/articles/
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幸楽苑のFC契約会社とは

幸楽苑のタイ撤退のニュースは、残念に思った日本人は多かったと思います。タイ在住日本人のブログでも、「幸楽苑が食べれるのは嬉しい」など多くの書き込みがありましたし、これからタイへ進出する日本企業にも、日本で成功した幸楽苑が気になってたはずです。
そんな気持ちを汲んでくれたのか定かではありませんが、そこで立ち上がったのがタイプレジデントフーズ。ご存知の方も多いと思いますが、この会社はタイでインスタントラーメンシェアNo.1の「MAMA ママ」を製造販売している会社になります。
タイのインスタントラーメンについては「タイのインスタントラーメンって美味しいか?」をご参照頂ければと。

タイでインストラーメンと言えば「MAMA ママ」になります。つまり、タイプレジデントフーズはタイのインスタントマーケットを切り開いてきた会社になり、タイ人のハートをしっかり掴んでいます。それも、タイプレジデントフーズはタイ大手財閥サハグループ傘下になります。先日の「タケオキクチ」タイ進出の合弁会社を設立したり、日本のカップラーメン大手の日清食品や数多くの日本企業とも提携しているグループになります。

正直、タイで組む相手としては最高だと思います(提携条件は別として)。あとは、タイプレジデントフードが幸楽苑をどう展開させるか?に委ねられました。

幸楽苑の再出発で気になること

ここで気になるのが、日本企業でタイで大成功をしたと言っても過言でない「8番ラーメン」さんの今後。

MAMAの去年のデータですが、タイプレジデントフーズの2015年度1月~9月期の業績は売上89億2800万バーツ、純売上13億8200万バーツになり、前年度比でわずか0.4%UPだったそうです。2016年度は2.0%UPを見込んでいるそうですが、これもタイ景気が回復する前提になります。今のところ、タイの景気は上向いていませんので、正直なところ頭打ちになっていると考えられます。そこでの幸楽苑FC契約となれば、本腰を入れるに違いありません。

そして、マーケットが被ってくるのが8番ラーメンになるかと。売上を確保するなら、このマーケットをごっそり頂こうかと考えるのが手っ取り早いかと。
もし、私が幸楽苑を再展開させるとしたら、確実に8番ラーメンの実店舗に被せて出店をし、8番ラーメンのマーケットをごっそり頂く戦法を考えます。出店後はお金とコネクションに物を言わせて、同じ土俵で差別化を図ります。メニュー構成も似させながらワンランク上のイメージをつけさせ、コマーシャル戦略も8番ラーメンにはないスタイリッシュさを出してイメージキャラクターを作ります。

私はこの戦法をリク○ート戦法と言っております(勝手に命名)。この戦法、過去のリク○ート商品の多くで使われております。

相手を徹底的に分析して、ダメなところは排除をして良いところを伸ばしていく。様々な斬新なアイデアを採用し、検証と改良の繰り返しをする。そして、最後はお金という力技で押し切る。これ強いです。笑

既にタイにおける日本のラーメンの位置は確定しているかと思われます。個店から流行らすというのは時間がかかりますし、日本のメジャーラーメンのほとんどはタイに行っているんじゃないかと。失礼かもしれませんが、タイ人にとって奥深いスープの違いとか関係ないんじゃないかと思ったりします。まさにリクルート戦法が当てはまるかと思います。

ただし日本人には嬉しくないかも

タイプレジデントフーズさんがどのような戦略をとるか分かりませんが、もし、タイ人のマーケットに合わせて商品開発をしていったら、日本人には嬉しくないかもしれませんね。

だって、タイの8番ラーメンって日本人には「普通」じゃありません?

私としては、昔食べた懐かしいラーメンとは思いますが、やはり日本で食べるラーメンの方が美味しい。タイで働いている調理人の友人に連れて行ってもらえるスクンビットに1店舗しかないラーメン屋の方が美味しい。きっと、撤退する前の幸楽苑は在タイ日本人にとっては美味しかったんだと思う。その味がなくなっちゃうってのも。。

日本飲食企業に成功して欲しい、でも日本の味は守って欲しい。
大きなギャップが生まれてしまう、今回はそう思いました。まずは、幸楽苑の再出発が成功することを願いたいですね。

~thaiuniおっさんのつぶやき~
メニューを変えなきゃ、FC展開の成功には時間がかかると思うんだな。やはり、タイマーケットから東南アジア全体に向けた戦略が必要だと思う。くれぐれも吉野家のようなメニュー作りにはならないことを願います。吉野家で天丼ってありえないっしょ。

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