タイ音楽業界で知っとくべき歌手「プムプアン・ドゥアンヂャン」

タイの音楽

先日6月12日にタイ中部スパンブリーをはじめ、各地で盛大に行われた「プムプアン・ドゥアンヂャン24周忌イベント」。音楽はあまり得意分野でないのですが、24年前に亡くなった歌手のイベントが盛大?というのが気になりWebをチェックしてみました。

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タイ音楽協会で知っとくべき歌手「プムプアン」

1992年の24年前というと、まだ私もタイに行ってない時期。日本では美空ひばりが1989年に亡くなってますので、ちょうど同じくらいなるのかな。でも、日本では美空ひばりを偲んで各地でイベントって少ないと思いますが、このプムプアン・ドゥアンヂャンは今でも忘れられない存在としてタイ人の心に残っている。そうなると、タイ好きとしては入口だけでも知っておこうと思うわけです。ルークトゥン歌手にしてルークトゥンの女王と呼ばれる彼女について調べてみました。

なんとも昭和っぽい香りがします 画像:http://blog.livedoor.jp/kapiraja1968/

ルークトゥンに関しては、以前にルークトゥン業界のアイドル的存在であるイムスティダーや、猥褻だと話題になりテレビ出演までしたラムヤイで紹介させてもらいましたので、ご存知でない方はどうぞ。
ジャパンエキスポに来たルークトゥン歌手イムスティダー
SNSで話題沸騰のルークトゥン歌手ラムヤイ
いわゆる、ルークトゥンは日本で言えば演歌にあたり、タイ人のハートにグッとくる歌になるます。日本で歌謡界の女王と言えば美空ひばり、タイでルークトゥンの女王と言えばプムプアン・ドゥアンヂャンということになります。

プムプアン・ドゥアンヂャンのプロフィール

本名:ラムプン・ヂッハーン(รำพึง จิตรหาญ)
ニックネーム:プン
出身地:スパンブリー
誕生日:1961年8月4日
死亡日:1992年6月13日(享年30歳)
結婚:2回

ちょっと気になったので、美空ひばりも書いてみます。

本名:加藤和枝
ニックネーム:御嬢
出身地:神奈川県横浜市
誕生日:1937年5月29日
死亡日:1992年6月24日(享年52歳)
結婚:0回(実質籍は入れてない)

お二人共6月に亡くなっていました。30歳にして結婚2回のプムプアンに対して、小林旭とは籍をいれてなかったので結婚0回の美空ひばり。どちらにしても数奇な運命なのかもしれません。

では、プムプアンに戻ります。

プムプアンの人生

【幼少期】
12人兄弟の5番目として生まれる。一家の暮らしは貧困で、小学校を2年で中退せざる得ないほどでした。

【音楽への道】
子供の頃からルークトゥンを歌うのが好きで、兄弟をバンドにして歌っていた。その後、ワイポットの楽団に所属したが、トランペット奏者のティラポン・セーンスックと駆落ちし破門同然となる。その後違う楽団に所属したが芽は出ず、セーリー・プムプアン楽団に所属してようやく芽がではじめる。
有名になったが、アソナー社に所属しサーオ・ナー・ソン・フェーンなどのポップな曲を歌いはじめてから。その後はヒットを続け、シリントーン王女よりส้มตำ(ソムタム)の歌詞を賜るにまでになりました。

【映画への道】
映画の世界にも進出。初の映画はソンクラーム・プレーン。この時共演したグライソン・セーンアナンと二度目の結婚。男の子を授かります。

【彼女の不幸】
彼女が体調を崩したのが亡くなる前年の1991年。腎臓病で入退院を繰り返してたのですが、夫はチェンマイの元妻の所に子供連れて行ってしまっていました。また、彼女は文字が読めなかったのを良いことに夫は彼女が築き上げて来た財産を自分名義に変更してしまいました。そのようなこともあり彼女は生きる気力を失い、発病からわずか1年足らずで帰らぬ人となりました。

参照:ルークトゥンタイランド

なんか、30年に凝縮された凄い人生。文字が読めないというのも、彼女の死後に夫と実母による財産を巡る裁判によって知らされたタイ人も多かったそうです。

それゃ 彼女の歌が心に響くわけですな。

ルークトゥン歌手であるユイ・ヤートュ、スナリー・ラチャシマー、タカテン・チョンラダー、ウーン・ザ・スターなど、ほとんどの歌手が彼女を最愛の歌手として、目標として名を挙げています。しばらくは、彼女を越える歌手は出てこないってのが言えるかと。

私が気に入ったプムプアンの曲

普段はほとんどルークトゥンを聞かない私ですが、こんな機会だから何曲かチェックしてみました。

ちょっと心に染みる歌
「ナックローンバーンノーク(นักร้องบ้านนอก)」

二度目の結婚後にもヒット曲
「タッカテンプークボー(ตั๊กแตนผูกโบว์)」

※youtubeなので有効期限切れてたら、上記タイ語でyoutubeにて探してみてください。

ルークトゥンもたまーに聞くと良いですね。特に「ナックローンバーンノーク(นักร้องบ้านนอก)」はタイの田舎を知らない自分の心にも響きました。ちょっと真剣にルークトゥン歌手をチェックしてみるのも良いかも。

~thaiuniおっさんのつぶやき~
タイカラオケに行くと思うのだが、タイ人って歌って踊るのが好きだなぁと。ライブとかでは騒いでいる姿が少ないけど、カラオケでは多くのタイ人が踊りまくってます。あまり、歌って踊るのが好きでない自分は楽しげなタイ人をみて羨ましく思ったりします。