日本のリサイクルショップはバンコクで売上を伸ばせるか?

タイのビジネス

タイのニュースをチェックしていたら、「リサイクルショップ・トレジャーファクトリーがバンコク・スクンビットソイ39に1号店を出店」とありました。トレジャーファクトリーといえば、東京都に本社があり、関東を中心に大阪、福岡などに総合リサイクル店を展開している東証一部上場会社。いち早くバンコクへ出店したとは、さすがだと思いました。約1年前に大黒屋がタイ進出を表明したが、トレジャーファクトリーの方が先にバンコクに店舗を出したとは。
以前から、タイ語学校の先生に「タイ人にリサイクルショップが人気、コメ兵とか大黒屋は大好きだ」と聞いてました。それなら日本の質屋をバンコクでやったらどうかな?と思っていたところ、大手さんの行動は早いですね、バンコクの中心地に店舗を作ってしまうとは。今日は、タイ・バンコクにおけるリサイクルショップに注目してみようかと思います。

画像:wiki
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タイ人にはリサイクルショップ(質屋)が人気

「タイ人にリサイクルショップが人気」を裏付けるデータを調べたところ。

大黒屋の利用者の売上高(財政年度末2014年9月)
1位.中国 31%
2位.タイ 26%
3位.韓国 6%
タイの売上高は8億9000万円相当だったそうです。

また、販売量に換算すると、
1位.タイ 32%
2位.中国 27%
3位.韓国 7%

販売量にすると、あの中国を抜いて1位になってました。大黒屋はタイ人に大人気。
※データ参照:http://www.ark.asia/thailand-business1507/

また、コメ兵の2016年3月期インバンド売上高では
1位.中国 52.6%
2位.フィリピン 9.9%
3位.タイ 9.6%
参照データ:コメ兵2016年3月期 第2四半期決算説明会資料

タイ9.6%の売上高は2億8200万円と、相変わらず堅調な売上高になっているようです。
ある意味、まだまだ日本のリサイクルショップ(質屋)は海外のお客さんで支えられている部分が大きいと言えるかも。そして、その外国人利用者の中心にタイ人がいることになります。

タイの人気番組でも紹介されてる日本の質屋

また、タイ人向けに作られている番組「majude japana マジでジャパン」でも、リサイクルショップのことが取材されてます。公開されたのが2015年5月になります。
ちなみに、この番組をご存知でなかった方は必見です。タイ人目線からの日本を知ることができますので、これからタイ進出をお考えの方は観ておいて損はないと思います。

majide japanのコメ兵(番組の中盤くらいに出てきます)

つまり、タイ人にとって質屋(リサイクルショップ)は人気であり、これからも多くのタイ人が日本に来たたら立ち寄る場所のひとつなるといえます。

そして、購入する物の中心はブランドものや腕時計が多いそうです。
もちろん、タイにも質屋がありますが、日本の質屋が人気ある理由としては、「クオリティが良い」と先生は言ってました。ちゃんとした鑑定士が偽物を見極めているし、ブランド好きのタイ人にとって安心して購入できる利点があるとのこと。
タイでは偽物が多く出回っていますので、信用できない気持ちも分かります。私も、どんなに高級ショッピングモールに入っていようと、タイでブランド品を買おうとは思いませんもん。

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タイの質屋は何が売れてる

来日するタイ人の多くが、日本に来てリサイクルショップに行きますが、タイにもリサイクルショップ(質屋)は存在しています。そして、多くの人が利用しているそうです。
タイのリサイクルショップで扱われるものは、ジュエリー、金などが多いと聞きます。タイは発展途上国と思っている人には、テレビやカメラも売れるんじゃないか?と思うかもしれませんが、実際はその手の商品は質屋に入れる時は、ほとんどお金にならないそうです。田舎の家でも一家にテレビが3台あるとか多いようです。(ブログ参照)

つまり、タイはいろんな意味で豊かになってきています。たまに、日本のリサイクルショップに行くことがありますが、年代落ちのテレビやステレオ、カメラなどが安く売られてますが、タイで売るには厳しいかと思います。関税も考える必要がありますので、日本で引き取った物がタイで簡単に売れるという訳にはいかないのが実情になります。

タイで日本の質屋が成功するには

では、今回のトレジャーファクトリーさんや、これから進出するであろう大黒屋さんが成功するには、どのような展開をしたら良いかを考えてみようかと。ここからは、私の勝手な意見なので、違うと思う方はスルーしてください。

商品構成を徹底する

タイ人が日本のリサイクルショップを気に入っている理由が、「クオリティが確かで安いこと」になるかと思います。正直、タイ・バンコクで売られているというだけで、日本で売られているより信用度は落ちると思います。その信用度をカバーできるような体制づくりは基本で、更に、タイ人が日本で購入するであろうブランドに特化した商品構成にしてみたらどうかと思います。

どんな商品にするかは、しっかりマーケティングをして頂ければお分かりだと思うので、担当者に頑張ってもらうしかありません。(もちろん、私だったらこんな商品というはあります)
その為には、もっと多くのタイ人に来てもらう努力が必要で、そこから新たな市場が見えてくるかと思います。何をやろかと想像しただけで、いろいろできそうな事があります。とっても楽しいそう!

そして、既に構想には入っているでしょうが、タイ以外の東南アジア諸国へ早めに展開することです。東南アジア諸国にはタイでは売れなけど、その国なら人気があるって商品がたくさんあるはずです。タイだけでなく、東南アジア全体をマーケットとして展開すると、更なる発展ができるのだと思います。お金のある会社だからできる戦略かと思います。

~thaiuniおっさんのつぶやき~
商品構成もあるが、一番大事なのはスタッフだと思う。日本では普通がタイでは通じないから。その部分による比重を多くみれるかどうか、タイでコンサルしている方々の手腕ですな。

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