多くの方が知っている先月末のニュース「タイ警察は24日、販売目的で覚せい剤約2.3キロを所持していた容疑などで日本人の男4人を逮捕したと発表した。」
主犯である一人はおとり捜査官に捕まり、それを助けようと賄賂を持ってきた3人が相次いで捕まった事件になります。今回の賄賂は日本円で1000万円だったそうなので、よく警察も我慢したなと思います。
というのも、タイに住んでいたりタイに詳しい人から聞く話によると、「普通なら賄賂が受け取られている」との意見が多くありました。タイ警察に関する噂はあまり良いことを聞きませんし、多くのタイ人が信用してはダメだとも聞いていました。実際に友人も賄賂で何度か罪に問われなかったことがあったと言ってました(麻薬ではなく飲酒運転など)。なので今回の事は、私も珍しいなと思いました。きっと、タイ警察のデモンストレーションかなとも。一番不幸だったのは、いつもなら受け取るはずの賄賂が受け取られずに、そのまま逮捕されてしまった3人かなと。
実は、捕まった三人のうちの一人が次回予定のタイ旅行でのゴルフ手配をした会社の社長だったようで、心配になり会社に問合わせてみました。友人からはしっかりしているから良いと言われていたので、安心はしてましたが、かなり早い返信でしっかりとした返答を頂けました。このまま予約をお願いしようと思っています。
今回の逮捕には、いろんな意味が含まれていそうですが、あまり詮索しても良いことはなさそうなので、「タイでの麻薬における法律(刑罰)」をまとめてみました。
タイの麻薬法Narcot Act B.E.2522(1979)
・製造、輸入・輸出の罪:終身刑および100万バーツ以上500万バーツ以下の罰金
・処分目的での製造、輸入・輸出の罪:死刑
・処分または処分目的での所持:終身刑および100万バーツ以上500万バーツ以下の罰金、または死刑
※処分目的とは販売、分配、譲渡、交換などをさすももと言われてます
※所持に関しては純粋な物質として20グラムを超えた場合になります。
※カテゴリー1薬物(覚醒剤やヘロインなど)は0.375グラムを超えた場合は処分目的とされるそうです。
今回逮捕されたのが覚醒剤2.3キロ所持になります。処分目的だと言い張ったとして「終身刑および100万バーツ以上500万バーツ以下の罰金、または死刑」ということになります。ただ、ここ最近は死刑判決は少なくなってきているようですし、情状酌量が多くあるようで死刑執行が行われるのもほとんどないようです。とは言うものの、タイ刑務所は日本刑務所とは比較にならないほど劣悪と聞きます。そこで、数十年間暮らすと考えるだけで嫌になります。
タイという国はとても魅力的である反面、怖い部分もあります。夜の遊び場やバックパッカーが集まりやすいところには麻薬の話がでますし、安易に考えている人も多くいます。一瞬の油断が、辛い刑期につながる可能性がある麻薬は手を出さないに限ります。
また、ここ最近は「財務省の平成26年の全国の税関における関税法違反事件の取締状況」によると、日本においてタイ人女性による覚醒剤密輸が急増しているとの報告がされているそうです。タイで仲良くなって、日本にいる友人にお土産を渡してほしいと預かった物に麻薬があり取り締まりにあった時に「知らなかった」とか「中身を知らずに預かった」などの言い訳は通じません。楽しいタイである為にも、麻薬などの違法物には絶対に手を出さないようにしてください。十分にお気をつけを。