隣国である韓国には徴兵制がありますが、現在の日本にはありません。韓国のニュースとかでもトップアイドルが徴兵されたり、韓流ドラマでも徴兵されるシーンとかがよくでてきます。国によって徴兵に関する考え方は違いますが、タイにおいても徴兵制はあります。
タイの徴兵制は、毎年4月上旬に18歳～21歳のタイ国籍を保有する男子に対して行われます。また、なにかしらの事情で徴兵検査を受けてないものは29歳までに徴兵検査を受けて、抽選会（くじ引き）に出席しなければなりません。
はい、抽選会。
そして、タイではニューハーフも参加しなければなりません。もし、そのニューハーフが抽選にあたってしまったら、どうなるかと言うと。
徴兵の抽選会の様子
ニューハーフは不合格になる
タイの法律では戸籍の性別を変えることができないため、男性器を切除したニューハーフであっても徴兵制の対象であり、抽選会に参加しなければなりません。たたし、事前審査においてほとんどの場合は「勇敢な兵士」にはなれそうもなく、「精神障害者」として不合格となっていました。
実は、この「精神障害者」とう文言が差別用語にあたるとして、現在では「30日以内に完治しない病気に罹っている」となり不合格になっているそうです。この表現もニューハーフを「第3の性別名」を探すまでの暫定的に使われています。
ニューハーフ兵か。。めっちゃ魅力的かもしれない。実際に戦ったら男の部分が出てきて、かなり強いかも。ただし、軍の規律は守れないでしょうね。
結局不合格になるのに、抽選会だけは参加しないといけない。。なんとも無駄。ちなみに、徴兵検査参加者のうちニューハーフが占める割合は毎年1％未満だそうです。少ないような気もする。
タイの徴兵制が免除されるケース
タイの徴兵制に関しては、タイ人心理として徴兵されない方を望む方が多いようです。その理由の一つとして月給が4000バーツ（約13000円）と安いことがあげられます。特に貧困層において男性は働き盛りでもあり、一家の大黒柱でもあるので、兵役につきたくない者が多くなります。
そのような理由もあり徴兵制を免れることができる「高校で軍事科を受ける」タイ人が多いそうです。
41人のタイ人男性（20～25歳）に「徴兵」経験について聞いたところ。
・くじを引いたが外れ（免除） 9人
・くじを引いいて徴兵 1人
・くじを引いいて徴兵だったが親が金を出して免除 1人
・高校で軍事科を受けて免除 30人
参照：http://sirabee.com/2015/08/31/48533/
75％近くが軍事科を受けて免除。多くのタイ人高校生は軍事科の単位を選択していることになります。
その軍事科の内容
1年目・・身体トレーニング（行進、ほふく前進など）、オールドガンによる射撃
2年目・・キャンプ（3～5日）の実施、SKガンによる射撃
3年目・・キャンプ（7～30日）の実施、M60機関銃による射撃
学校によって訓練内容や厳しさは違うようです。きっと、お金持ちは楽なんだろうな。
徴兵制のある国と無い国
タイに徴兵制があるように、世界各国にも徴兵制を導入している国が多くあります。
2015年時点で国連加盟193ヵ国のうち軍隊を保有する国が169ヵ国、そのうち徴兵制を採用している国は64ヵ国あります。近隣ですと、韓国、北朝鮮、中国（併用）、台湾（2015年までに徴兵制廃止を名言）。近隣では日本以外は徴兵制ありました。東南アジアですと、タイ、カンボジア、ベトナム、マレーシア、ラオス、シンガポールと、ほぼ導入されてます。
逆に徴兵制の無い国は105ヵ国になり、日本、アメリカ、ドイツ、ニュージーランド、インド、イギリス、スペイン、オランダなど。中でも歴史上で一度も徴兵制が施行されなかった国は、ニュージーランド、アイスランド、インドの3ヶ国になります。※一部追記あり
日本に近いアジア諸国は徴兵制を導入している国が多く、アジアの中では日本が珍しいと言えるかも。そして、一度も施行のないインドのイメージが少し変わりました。
戸籍上性別転換の法整備が必要なのかも
軍隊として、男勝りの女性は強い部隊を作れそうですが、やはりニューハーフでは強い部隊は作れそうにないかと思います。ですので、徴兵制のある国は性別転換を認める法律を作るべきかと思います。徴兵して不合格にする手間が無駄じゃないのかな。そこはそこで倫理や道徳、宗教上の問題があるのでしょうけどね。
