日本ファッションブランドがタイで成功するにはを考えてみた。

タイのビジネス

ニュースをチェックしていると、「メンズブランド「タケオキクチ」が2017年にタイへ一号店を出店する計画」とありました。タイの大手財閥サハグループとタイに合弁会社を設立するとのこと。以前からサハグループはワコールさんとは提携していたようですね。ちなみに、サハグループとは日本製品の輸入を中心に成長をしてきたグループであり、傘下には300あまりの企業。提携している日本企業も多く、ライオン、日清食品、ミズノ、キューピー、大王製紙、ローソンなど80社に登ります。
さて、問題は日本のメンズファッションブランドがタイで売れるか?という点。タイでユニクロが成功してると言われてますが、私個人の意見としては、かなり茨の道ではないかと思ったりします。でも、日本企業は頑張って欲しい!そう常に考えておりますので、成功への道を私なりに考えてみました。(正直、ファッション系は専門外なので違うと思う方はスルーして下さい。あくまでもタイ好きとしての意見です)

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タイ・バンコクのファッション度

タイ・バンコクには多くのショッピングモールが立ち並んでおります。そのショッピングモールには、世界各国のファンションブランドが連なっていますが、実際、バンコクのファッション度はどんなものなのか?そんな基礎知識を知りたく調べたところ、
米国データ調査会社Global Language Monitorによる「世界のファッション都市・Global Fashion Capitals 2015」なるランキンがありました。

1位.パリ(2)
2位.ニューヨーク(1)
3位.ロンドン(3)
4位.ロサンジェルス(4)
5位.ローマ(6)
6位.ミラノ(12)
7位.バルセロナ(5)
8位.ベルリン(7)
9位.マドリッド(14)
10位.東京(11)
※()は前回順位になります。

うわっ東京がトップ10に入っている。世界的にはファンションセンスのある街ってことになっているんですね。まぁ確かに綺麗だしね。ただ、ファッションという面ではイタリア・フランス・アメリカ、スペインには敵わないとも言えます。

では、タイはどうかと言うと

38位.ムンバイ(44)
39位.ニューデリー(24)
40位.バリ(38)
50位.バンコク(51)
56位.ソウル(54)

インドやインドネシアの都市よりランク下。私、インドには行ったことないので、はっきりと言えませんが、決してファッションとして素晴らしいとは言えないかと。それより、もっと酷いのがソウル・・

つまり、バンコクはファッションという面から言うと、まだまだってことになります。
確かに、おしゃれな服装でバンコクの街を歩いているのは、一部の富裕層だけだったと思う。ちょっとおしゃれっぽいファッションをして歩いてるのは、ほぼ間違いなく観光客。私がTシャツにジーンズ、サンダルでショッピングセンターを歩いても、何の違和感もありませんでしたから。富裕層の人たちは、街をブラブラってあまりしないし。

タイ人のファッションへのこだわり

では、実際にタイ人はファッションに対してどのように考えているかを調べました。
※JETRO調査 2013年一人当たりの世帯収入2万バーツ以上の中間・富裕層男女30名(計60名)のアンケート。
参照:jetro

衣服を購入する際のポイントは?
1.価格
2.デザイン&色
3.品質

ファッションへの支出額(月)は?
1.2000バーツ以下
2.2001~3000バーツ
3.3001~4000バーツ

主なショッピングエリアは?
1.サイアム地区
2.チャトゥチャック地区
3.スクンビット地区
3.ラチャダーピセーク地区

できるだけ安くて品質の良いものを探す傾向にあるようです。主なショッピングエリアの2位にチャトゥチャックが入っているのも頷けます。ここはウィークエンドマーケットが開かれる市場になりますので。

あまり、服を買わない私ですが、ショッピングモールの高級店に入っていくタイ人はほとんどいませんでした。どちらかというと、セールなどをしているお店に入っているのを多くみたかな。きっと、どこの国でも一緒なのでしょうが、高級店は一部のファンや富裕層によって売上が上がっているのだと思います。

タイ人は何をファッションの参考にしているのか

ここまでは、タイ人はファッションに関しては、ファンションランク上の国と比べてこだわっている人が少ないような結果が出てます。でも、しっかりファッションはチェックしているのも事実。どんなものを参考にしているかと言うと。

ファッションの参考にする雑誌は?
1.CLEO
2.ELLE、PRAEW
3.COSMOPOLITAN

ファッションに参考にするウェブサイトは?
1.パンティップ(http://m.pantip.com/)
2.フェイスブック
3.サヌック(http://m.pantip.com/)

すみません。雑誌とか全くわかりません。。俺、今まで買ったことないわ。
面白かったのが、ウェブサイト2位にフェイスブックが入っていたこと。自撮りが大好きなタイ人だから、フェイスブック上に流れてくる写真などで、ファッションをチェックしているのだと思います。

タイにおけるメンズファッションブランド戦略

以上のことを前提に、私なりに日本のメンズファッションブランドの戦略を考えてみた。

1.サイアムスクエア地区に出店
日本企業進出の際にいつも言っていますが、タイ人マーケットを狙うならこの地区は外してはダメだと思う。タイの情報発信源であるし、ここにお店を出したら宣伝効果も抜群だと思う。

2.高単価・高品質を拘るターゲットを絞った商品構成
安くて良いものを探すタイ人は中間層以下と仮定して、一部の中間層と富裕層へ向けた商品構成にする。会員制などにして、一部に人にしか販売しないとか、ジャパニーズならではのこだわりを入れる。

3.SNSによる広告戦略
○○さんしか持ってない。とか、ウェブのインフルエンサーへのアプローチを中心に商品を試してもらうなどする。あのブランドはどこの?どうやったら手に入るの?と話題にさせて、これが難しければ難しいほど話題になるんじゃなかと思う。

ある程度、認知されるようになったら、タケオキクチのセカンドブランド(価格を下げたもの)を作ってみてはどうでしょうか?一部の富裕層に受けても、やはり一番儲けることができるのは、それ以外のタイ人にどうやって売るか?だと。ある程度、タイに基盤を作ったら、ASEAN地区への進出をはじめても良いかも。

と、ここまでファッションに興味のない私の勝手なタイにおける戦略になります。ワコールさんとなれば、ファッションのプロの方々ばかりですので、是非とも!タイでの成功を願っております。がんばれー!日本メンズファッションブランド。